きかせて!

 

 

最近では、海苔生産者の高齢化が進み海苔栽培に携わる漁師さんが減少していることを聞き、海苔の生育診断を簡便に行うためにレーザー光を用いた工学的手法で診断指標を確立できれば、少しでも役に立つと思い研究開発を行ってきました。この研究で協力していただいている金田の漁師である斉藤高根さんに「研究者は研究だけで、売る方法についても考えてくれないから困る」と言われたことが、耳に焼き付いておりました。

その言葉を胸に、日々海苔の用途について話題にしていた矢先、たまたまTVで粉の話が放映されていました。
「これだ!」と思い、早速海苔の情報を調べるため、海苔の共同研究をしている電気電子工学科の岡本研究室の学生にインターネットで検索させたところ、当時市場に出回っている情報はほとんど見当たりませんでした。
そこで、海苔をパウダー化にすることで、高齢者や乳幼児の高栄養食材にも応用でき、より広いものに活用ができると確信し、斉藤氏に言われたことがクリアーできると思い、これで行こうと決めました。

海苔には豊富なビタミン・ミネラルの他、食物繊維や必須脂肪酸が含まれており、健康促進、生活習慣予防等の効用が知られています。これらの効用について数々の書籍、報告書がありますがその中から効用の一例を紹介します。

「動脈硬化の予防」「活性酸素をやっつける」「免疫力を高め老化を防ぐ」「血中コレステロール・脂質低下作用」等、素晴らしい栄養食品である事がデータで証明されました。また海苔を煎じて飲む事で胃潰瘍・便秘・痔疾の病状が和らいだという報告が相次いでいるという内容も記されています。

パウダーにする方法を色々と考え、実験してみたところ、高速粉砕機を使用して0.1mm以下のマイクロオーダーの粉ができることが分かりました。また、赤外線で乾燥する技術や粉砕時に加わる熱などの実験を繰り返し、海苔の栄養素を破壊することなくパウダー状に加工する事に成功しました。

そこで、木更津市の地域連携の会合時に海苔パウダーを持ち込んで話をし、海苔パウダーを使った食品を試作していただきましたが、どれもとても美味しくさまざまな形で商品化することへの確信を持つことができました。

これを機にご当地グルメの海苔パウダーを応用した多くの商品が皆様の協力のもとに開発できれば、地域の活性化につながるものと期待しております。